介護現場におけるコミュニケーションのポイントは、まず明るくて笑顔を絶やさないことです。明るい笑顔でいれば、自然と利用者は安心できます。また、笑顔を絶やさない限り、人間関係が崩れることはそうないでしょう。
ただ、やはり警戒心の強い利用者は、職員の受け入れに時間を要するものです。それでも根気強く笑顔で対応していれば、次第に打ち解け合えるはずです。
介護現場ではスピードが大切であり、自分でも気づかない内に険しい顔になってしまう場合があります。それに加え、日勤と夜勤の繰り返しで疲労が溜まっている場合には、笑顔で接する余裕も無くなるでしょう。働く側も人間なので気分が乗らないことがあるのは当然です。しかし、利用者を第一に考えてケアをするのが介護士の仕事であるため、できるだけ笑顔は絶やさないようにしたいところです。
次に、コミュニケーションで心がけておきたいのが、利用者の性格や精神状態を見極めることです。利用者との仲を深めるために積極的に話しかけることが大事なことですが、利用者の中には会話が苦手な方もいます。会話が苦手なのにも関わらず、こちらからどんどん話しかけてしまうのは、むしろ不適切な対応だといえます。会話が苦手な利用者だと判断した場合は、一言二言温かい言葉をかけるだけにしておきましょう。
また、中には介護施設での慣れない暮らしにストレスを感じたり、自宅での暮らしに戻りたくてナーバスになる利用者もいます。そんな時は心のケアが必要なので、いつもより時間を割いてコミュニケーションをする必要があります。
利用者とのコミュニケーションを改善したい方は、まず利用者の気持ちになって考えてみましょう。常に相手から見える自分をイメージすることで、どう振る舞うのがベストかが、次第に見えてくるはずです。